ガール・ミーツ・死神!?
体は蘇生したけれど、心は死んだまま。そんな希子が出会ったのは、死神がはじめたうどんカフェだった。
中二の夏、溺れていた子どもを助けようとして、自らの命を落としかけた希子は、それ以来心を閉ざしてきた。だれとも関わりを持たないように。将来の夢など見ないように。
そんな希子の前に、「死神うどんカフェ1号店」があらわれる。どこか世慣れしていない店長と、男子ふたりが開店したそのうどんカフェには、なぜか三田亜吉良、自分を助けるために川に飛びこみ、意識不明の重体のまま眠りつづける元クラスメイトの姿があった。
妙に人間くさい死神たちと、半死人となってよみがえった元クラスメイトの少年と過ごす時間の中で、自分らしく生きることができずにいた少女はどう変わっていくのか――。
『ユリエルとグレン』で、第48回講談社児童文学新人賞佳作、日本児童文学者協会新人賞受賞。著書に、「お面屋たまよし」シリーズ、「超絶不運少女」シリーズ、『UFOはまだこない』、『密話』、YA!アンソロジー『卒業』、『告白』、『エール』、アンソロジー『ひとりって、こわい!』(いずれも講談社)がある。