<猫殺(ねこごろ)し13きっぷ>によって異世界へ飛ばされてから約2年半──五島野依(ごしまのえ)は、なによりも大事だった仲間さがしを放り出し、住み慣れた〇ム総合保管業《お安くしてます》の《客船》を離れ、サットとともに《ルマ家》から逃げる日々を送っていた。サットが自らの死を装ってまで逃げ出した《ルマ家》のたくらみ──それは思いがけないかたちで、野依とクラスメイト6人の行く末に結びつく。新感覚ファンタジー最終巻!
定価:本体950円(税別)
担当者コメント
かつていた世界では、大人たちから問題児のようにあつかわれていた五島野依。毎日が不安で不安でしょうがなくて、だけど、そんな思いはだれにも知られたくなくて、胸の奥底に秘めていた。そんな彼が、もっとも多感な時期を、異世界で過ごすことになって、どう変わったのか。そのことがよくわかる最終巻です。長い長い旅の、一歩一歩が、成長につながるものだったんだなあと、しみじみ。どうか、野依の勇姿を見届けてあげてください。(モエモエ)
『ユリエルとグレン』で、第48回講談社児童文学新人賞佳作、日本児童文学者協会新人賞受賞。著書に、「お面屋たまよし」シリーズ、「超絶不運少女」シリーズ、『UFOはまだこない』、『密話』、YA!アンソロジー『卒業』、『告白』、『エール』、アンソロジー『ひとりって、こわい!』(いずれも講談社)がある。